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変成岩は火成岩や堆積岩(ときには変成岩)が変成作用を受けて生成するため、源岩の種類や変成作用の種類によって次のように分類されます。
また、変成岩ではありませんが、岩石の変質作用によって、源岩とは異なった岩石となったものがあります。その代表的なものは緑色岩と蛇紋岩です。
変成岩の産状は変成作用の種類によって異なります。 広域変成岩は造山帯に沿った広い地域にわたって、一つの地質帯を形成します。 接触変成岩は貫入岩体の周辺の限られた地域に産します。 動力変成岩は大きな断層や褶曲の周辺の限られた地域に産します。 緑色岩や蛇紋岩は広域変成帯や構造帯地域に分布します。また、緑色岩は中・古生層(堆積岩層)の中に層状、ブロック状に含まれることがあります。
変成岩の岩盤性状は変成岩の種類によって異なります。
広域変成岩は圧力を受けた方向に垂直な方向に薄く剥離しやすい性質があり、この面構造を片理と呼びます。結晶片岩は片理が著しく発達した岩石ですが、源岩の種類によって、若干、片理の発達の仕方が違います。泥質岩起源の結晶片岩は泥質片岩や黒色片岩と呼ばれ、結晶片岩の中でも特に片理が顕著な岩石です。 広域変成岩の中で最も変成度が強い片麻岩ではかえって片理は認められなくなり、塊状岩盤を形成しますが、片麻状構造と呼ばれる縞状の鉱物配列が認められます。 広域変成岩はもともと地下深所で生成したものが、地殻変動によって地表部へ持ち上げられたものであるため、広域変成岩地帯では亀裂や断層、褶曲などが発達しています。
接触変成岩は硬質で緻密な岩石となっていますが、その岩盤性状は源岩の性状に左右されます。
動力変成岩には、縞状構造が認められますが岩盤としては塊状岩盤を形成します。
緑色岩や蛇紋岩はおおむね塊状岩盤を形成していますが、広域変成帯や構造帯地域に分布するために方向性のない亀裂が発達しています。 また、蛇紋岩に特徴的な性状としては膨潤性を有していることが有名です。ただし、膨潤の程度は源岩の種類や蛇紋岩化の程度に左右されます。
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