木星面の縞模様は、暗いものを『縞(Belt)』、明るいものを『帯(Zone)』と呼びます。
縞模様の位置する緯度によって下図のような名称がつけられています。
木星面を天体望遠鏡で見た場合、南が上側に来ます。このため、慣例的に木星面は南を上にして表示します。
上図では木星面の南北(上下)関係を分かりやすくするために、大赤斑も示しています。
縞や帯の中には大小の模様が見られます。 暗い模様 と 明るい模様 に分けて以下に示します。
なお、これらは「アマチュアのための太陽系天文学」(渡部潤一 監修)という書籍から引用させていただいています。
また、図はモノクロで描かれています。
| GRS(RS): Great Red Spot 大赤斑
| 南熱帯縞(SEB)南部に位置しています。 木星面でもっとも有名な模様で、長い間継続している大きな模様です。 むかしの観測記録を見ると現在よりももっと長く伸びています。徐々に縮小してきているようです。
| FEST: festoon フェストゥーン
| 赤道帯(EZ)に見られます。 EZ北部で北赤道縞(NEB)より伸びるようにして見えます。EZ南部で南赤道縞(SEB)より伸びるように見えることもあります。
| COL: column dark column 暗柱、カラム
| 南赤道縞の中央部の明部(南赤道縞帯:SEBZ)、南熱帯(STrZ)に見られます。 上下の縞をつなぐような暗部として観測されます。
| SECT: section dark section 暗部
| 周囲よりも暗い部分を指します。
| COND: condensation コンデンセーション
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| SPOT: spot dark spot 暗斑
| 北赤道縞(NEB)、南赤道縞(SEB)などに見られます。
| VEIL: veil ヴェール、半暗部
| 極地方、帯に見られます。
| BURGE: burge バージ
| 北赤道縞(NEB)に見られます。
| PROJ: projection プロジェクション、突起
| 北赤道縞(NEB)に見られます。
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| LEBS: Long Enduring Bright Section 永続白斑
| 南温帯縞(STB)に見られます。 1940年に発生した3つの白斑(FA、BC、DE)のことを指していましたが、1998年から2000年にかけて永続白斑の合体がおこり、現在では1つの白斑(BA)になってしまっています。
| OVAL(WS): oval(white spot) 白斑
| 縞、暗部の中に見られます。
| BAY: bay ベイ、湾
| 北赤道縞(NEB)、南温帯縞(STB)に見られます。 縞の縁が湾状にえぐれたように見えます。
| RIFT: rift リフト、割れ目
| 北熱帯縞(NEB)に見られます。 縞の中にできた白雲の伸びたものです。
| NOTCH: notch ノッチ
| 北熱帯縞(NEB)に見られます。 縞の縁にある白斑で、帯側の半分が見えなくなったものです。
| GAP: gap ギャップ、段差
| 縞に見られます。 縞が途切れたように見えます。
| PLUME (NODULE): plume(nodule) プルーム (ノデュール、核状白斑)
| 北熱帯縞(NEB)南縁に見られます。 フェストゥーンのつけ根にあたる部分でNEBに進入したように見える小白斑のことです。
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